自分に合った歯医者を見つけるためのポイントをご紹介します
歯や口の中に何かしらの悩みが出てきた場合、どこの歯医者に行こうか検討することでしょう。歯医者の数が多いため、どこに通うべきか悩むこともあるかもしれません。人からの口コミを頼りに歯医者に行ってみたとしても、自分には合わなかったという場合も考えられます。そこで自分に合った歯医者を見つけるためのポイントをご紹介します。
◼ 歯医者にも専門がある
一言で歯医者といっても診療科目には種類があり、それぞれの歯医者で専門とする科目が異なります。自分に合った歯医者を見つけるためには、歯の悩みがどの科目に当てはまるかを知っておくことが大切です。
・一般歯科
一般歯科とは、虫歯の治療や歯周病、歯が欠けたりした場合に補うような診療を行う科目であり、多くの人が想像する「歯医者」が一般歯科にあたります。具体的には虫歯の有無をチェックされた上で、軽度の虫歯であれば少し削るだけで治療が終わります。虫歯が深く、神経の近くまで進行している場合は一回の治療では終わらず数回通わなければならないこともあります。虫歯が進行しすぎてしまうと抜歯をしなければならなかったり、神経を取り除いた上でかぶせ物を作らなければならなかったりします。
義歯や入れ歯を作ることや、歯周病の予防・治療なども一般歯科で対応します。歯周病の治療の一つとして、歯科衛生士によるスケーリングや機械で行うブラッシングなども行います。
・矯正歯科
矯正歯科とは、歯並びが悪いときにきれいな歯並びを作る治療を行う科目です。歯を少しずつ動かしたり、全ての歯が入る隙間がない場合は抜歯をしたりする場合もあります。まずは初診で相談を行い、必要であればレントゲンを取って治療の方針を固めていきます。真っ直ぐに生えていない歯を正しい位置に戻すためにワイヤーを使う方法や、マウスピースを使ってすきっ歯や出っ歯を矯正する方法などがあります。
・小児歯科
小児歯科とは、乳幼児から小学生くらいまでを対象とする歯科のことをいいます。虫歯の治療はもちろん、予防や噛み合わせの指導などを行います。乳幼児は乳歯が生えており、大人の歯に生え変わるため、歯の健康を気にしていない人もいるかもしれません。しかし虫歯があると噛むことに支障が出るため、あごが発達しなかったり身体的に影響を及ぼしたりすることがあります。あごが発達しなければ歯並びに影響することもあるため注意が必要です。
小さいうちから正しい歯みがきの方法を知っていなければ、大人になってもうまく磨くことができず虫歯を繰り返してしまうことにもつながります。早めに予防策を取るためにも、乳幼児の頃から小児歯科に通っておくことは大切です。
・歯科口腔外科
口腔外科は歯の治療だけに限らず、舌や粘膜といった病気を治すこともできる科目です。親知らずが変な方向から生えていたり、神経に触れていたりする場合は一般歯科では対応できず、歯科口腔外科に行くようにいわれることもあります。
また悪性腫瘍やあごに外傷を負った場合の治療などの外科手術を行うこともあります。外科医が行うイメージがあるかもしれませんが、歯科口腔外科には歯科医師が従事していることがほとんどです。
・その他
その他にも、インプラント治療や審美歯科、ホワイトニングといった診療内容があります。インプラントとは、虫歯によって失った歯の根っこを人工的に作ることをいいます。チタン合金を根っこのように歯茎に埋め込み、天然の歯に近い状態の人工の歯を作ります。あごがしっかりしていなければインプラントを行うことはできませんが、完成度の高い人工臓器として日本でも人気が高まっています。
審美歯科は悪くなってしまった歯を治すのではなく、美しくすることを目的とした科目です。審美歯科が行う治療の一つに矯正があったり、ホワイトニングやセラミックなども行われています。ホワイトニングは聞いたことがある人も多いかもしれませんが、歯を白くする治療のことをいいます。審美目的の治療の場合は自由診療となるため、費用が高くなることが多いのが特徴です。
◼ 良い歯医者とは
歯医者に通い続ける場合、どのような先生に診てもらいたいと思いますか?人それぞれ感じ方は異なりますが、良い歯医者を選ぶポイントをご紹介します。自分に合った歯医者を選ぶ際の参考にしてみてくださいね。
・丁寧な説明
歯医者が苦手だという人も多いですが、それはなぜなのでしょうか。口の中を自分で見ることはできないため、治療がどのように行われているのかが分からず不安に感じてしまいます。先生が治療の計画や内容を丁寧に説明してくれると、歯医者に通うときの不安も少し解消されるかもしれません。いきなり口の中を見たり触ったりするのではなく、丁寧に説明しながら治療を進めてくれるような歯医者を選ぶようにしましょう。
・治療法の選択肢の提示
一言で虫歯といっても、どの歯が虫歯になっているかやどこまで進行しているかによって治療方法は異なります。また同じ状態であっても患者様によって希望する治療方法が違う場合もあります。例えば「応急処置だけでも良いからできるだけ費用を抑えたい」、「同じ箇所が虫歯にならないようにきれいに取り除いてほしい」、「痛みの少ない方法で治療してほしい」など。
丁寧に説明してくれるかどうかという項目にもつながりますが、いくつかある治療法のうち選択肢を提示してくれる先生は親切だといえるでしょう。
・滅菌などの衛生管理
検診で使うような小さいミラーからスケーリングで使う器具、歯を削るドリルなどの滅菌がしっかり行われているかどうかも良い歯医者選びのポイントとなります。患者様の口の中に入るというだけではなく、歯を削るドリルは血液や菌まで吸い込んでしまうため、感染のリスクもあります。そのようなことのないよう、オートグレーブなどを使用して滅菌するなど衛生管理がしっかり行われている歯医者を選びたいものです。
・治療後のフォロー
虫歯や歯周病は治療が終われば完璧というわけではありません。症状がおさまったとしても再発してしまうこともあるため、定期的に検診を受けることが大切です。定期検診や予防のためのメンテナンスなど、治療後のフォローにも力を入れている先生は良い歯医者だといえるかもしれません。
・医院内の清潔感
口の中を診てもらう歯医者は、清潔感も大切です。医院内に清潔感がないと、器具が滅菌されているかどうかも心配になりますよね。必ずしも新しい建物だったりおしゃれな内装だったりする必要はありませんが、医院内を清潔にしている歯医者は信頼できるかもしれません。
◼ 歯医者の選び方
歯医者の診療科目や良い歯医者だといえるポイントについてご紹介しました。どれだけ良い歯医者であっても家や職場から遠ければ、通い続けることは難しいですよね。実際に通うことを考慮した上で、自分に合った歯医者の選び方をご紹介します。
・自分の歯の状態を知っておく
「検診を受けたい」、「歯が痛む」、「歯並びを治したい」、「歯周病では?」など、歯について何かしらの悩みがあるときに歯医者選びを検討することでしょう。歯医者を選ぶ前に、自分の歯がどういった状態であるかを知っておくことが大切です。歯の状態を知ることで、どの科目を受診するべきかが分かります。
・通えるエリアを絞る
インターネットなどで歯医者を検索して、良いと思う歯医者が見つかったとしても、エリアが離れすぎていると通うのが難しくなってしまいます。受診したい科目が定まったら、実際に通い続けられるエリアを絞ると選びやすくなります。家や職場の近く、よく行くエリア、行きやすい沿線などで条件を絞ってみましょう。
・歯科医師やスタッフの経歴
日本にはたくさんの歯科医師がおり、実力や経歴、収入などはさまざまです。必ずしも出身大学によって実力が決まるわけではありませんが、歯医者選びの指標にすることもできます。気になる歯医者がある場合はホームページから経歴を見てみると良いでしょう。歯科衛生士などのスタッフの情報が載っている場合もあります。
・診療時間や曜日
通い続けられる歯医者を選ぶポイントとして、診療時間や曜日も重要です。仕事終わりにも行ける時間まで開いていたり、お休みの日に開いていたりする歯医者だと通い続けやすいですよね。仕事終わりに通うのであれば職場近くの歯医者、お休みの日に通うのであれば家の近くの歯医者、などでエリアを絞ると良いでしょう。
◼ まとめ
虫歯や歯周病、歯並びなど、歯に悩みが出てきた場合に歯医者選びを検討することでしょう。日本にはコンビニよりもたくさんの歯医者があるといわれているため、どういった基準で選んだら良いかが分からない人も多いはずです。まずは歯医者の診療科目である一般歯科や矯正歯科、小児歯科、審美歯科、歯科口腔外科についてご紹介しました。自分の歯の悩みに合った科目を受診するようにしましょう。
良い歯医者のポイントとして、丁寧に説明をしてくれるかどうか、治療の選択肢を提示してくれるかどうか、医院内に清潔感があって衛生管理がしっかりしているかどうか、といった項目があげられます。自分に合った歯医者を選ぶためには、エリアや診療時間をチェックして通い続けられるかどうかの判断も大切です。
岡田克哉建築設計事務所では、医院やクリニックを開業する際の設計監理を行っています。診療科目に合った設計監理を行う必要があるため専門的な立場からアドバイスしますが、施主様の意見を把握した上で設計を進めていきます。患者様が過ごしやすい空間にすることはもちろん、医師やスタッフも気持ちよく働けるような空間づくりを心掛けています。医院やクリニックのデザインをご検討の際は、岡田克哉建築設計事務所にぜひお気軽にご相談ください。