only one – 医院・クリニックづくりのポイント –
患者様がクリニックに求める3大要素は、『良い医療』『良いサービス』『良い環境』です。私達は、この3つのうち『良い環境』をつくる事で、先生方のお手伝いをさせていただいております。先生方にとっても、患者様にとっても、共に働くスタッフにとっても、良質な環境をつくり、クリニックの発展に貢献することを私達のミッションとしています。
言葉にならないご要望をカタチに
もし、自分がお施主様ならどうするか…という視点を常に持ちながら設計・監理に携わっています。建物をお施主様とともに造り上げていくと言っても、建築に関しては素人の方ばかりです。専門用語や造りに関することについて詳しくわからないため、どう伝えたらいいのかわからない。そんな言葉にならないこだわりや想いも、掬い上げて形にしていきます。
モノ造りと事造り
物事とは、物と事、一切の有形・無形の事柄です。我々は建物という『物』を造る事を仕事としているとともに、モノづくりをご一緒する施主様と設計という『事』づくりも一緒にしています。物と事というハードとソフトが上手く共鳴する中で、素敵な物事が始まる。建物の歴史が始まる。そんな素敵な物事の始まりをお施主様とご一緒させていただきます。
『用強美』+エネルギーを備えた建物造り
優れた建物には欠く事の出来ない3つの要素があります。1つは建物が壊れないようにする強度。2つ目は使いさすさ、三番目は美しさ。
どれだけ頑丈で使いやすい建物でも、醜い建物では優れた建物とは言えません。優れた建物には、美しさも欠く事の出来ない要素です。そして、さらに欠かせないのが現代社会を支えるエネルギーです。
今日の建物で大切なのは、用強美だけでなくエネルギー要素も強い建物です。この4つのバランスが取れる建物が、クリニックや医院に求められる良い建物です。
省エネ性能の高いクリニック
今日の良い建物には、省エネルギーといった視点は不可欠です。費用対効果のバランスを重視しながら、建設地のエネルギー環境や、建設地の日照環境などを把握した上で、最適な建物を建築いたします。
only oneのクリニックを造るためには、開業までに必要な準備があります。準備の中で独自性を見出し、自分だからこそできるクリニックづくりを行いましょう。
① 開業地選び
クリニック物件の良し悪しはもちろんですが、患者様に足を運んでもらうためにはどこにクリニックを開業するかが後の明暗を大きく分けます。
土地や環境によって、地域住民の生活環境や行動パターン、現在と今後の医療ニーズは大きく異なります。開業地のニーズが、クリニックとして行うサービスと一致しているかはしっかりと調べておきましょう。駅近やショッピングモール付近といった、『良いとされている条件』に必ずしも作ろうとしているものが当てはまるとも限りません。希望の場所が空いていない、交渉が難航する、といった不快を避けるために手早く場所を決めたくなるかもしれませんが、後の集患や収益、経営の存続を考えると徹底的にこだわることは大切です。開業地は、クリニックの経営理念・コンセプトを形にできる場所、クリニックとしての強みを最大限発揮し地域から求められる場所にしましょう。そして唯一無二のクリニックを形にするために最適な場所を探しましょう。
② 外観・デザインを決める
人の記憶に残る外観であれば、日常生活を送る人々の中にクリニックの存在を位置づけることができます。クリニックや医院選びに迷った時も、あの建物のクリニック…と思い出してもらえるだけで大きな差となります。そして、洗練された落ち着いた内装であれば、また来たい!という再来院を促すこともできます。クリニックにとって医療技術はあって然るべきですが、それ以外の部分でクリニック経営を補ってくれるのは外観やデザイン性なのです。
患者様が心穏やかに診療を受けることができるか、清潔感のある空間かどうかなど過ごしやすさにもこだわって外観やデザインを決めていきましょう。
③ 各種届出
クリニック開業のためには、開業用地の選定や事業計画の作成、資金調達など同時に進めていくことがたくさんあります。それとともに、必要な手続きや届け出も確認しておきましょう。
・保健所への開設届提出・審査をする
個人でクリニックを開業する場合は、クリニック開業予定地を管轄する保健所に、診療所開設届を提出しましょう。
・厚生局から指定医療機関コードを取得する
保険診療をする場合、クリニックで健康保険証を使えるようにするために保険医療機関として指定を受け、指定医療機関コードを取得する必要があります。取得をするためには、以下の必要書類を揃えた上で、クリニックを管轄する厚生局で保険医療機関指定申請を行います。
・税務署への届出をする
クリニック開業時に税務署に提出する届け出は、法律で義務付けられているものと任意のものとがあります。提出期限と合わせて確認しておきましょう。
・労働保険の手続きをする
労災保険と雇用保険の2つを合わせて労働保険といいます。労働保険の加入の手続きは、労働基準監督署と公共職業安定所との2つで行う必要があります。
・社会保険事務所で社会保険、厚生年金保険の手続きをする
健康保険及び厚生年金保険に加入する場合、クリニック所在地を管轄する社会保険事務所で手続きを行います。
only oneのクリニックとして生き残っていくために、集客はとても重要です。診療や診察に力も注ぎつつ、集患も意識して経営しましょう。
・ターゲットを絞る
ご自身の経歴や専門性だけでなく、地域性を考慮してまずはターゲットを絞りましょう。
若者や若いファミリー世帯が多い場所で開業するのと、高齢者が多い場所で開業するのとではターゲットが大きく変わります。ターゲットが変われば、必要な設備やスタッフの人数は異なります。例えば歯科医院を開業する場合、待合室にキッズスペースが必要なのか、年配向けの雑誌や本を多く準備した方がいいのか、といったように必要なものが変わります。
どのような方をターゲットにするのか、ターゲットに合わせて何を準備するのか、それらをどうやって最大化させるのか。この基盤となる部分が明確になることで他のクリニックとの差別化が出来るのです。
ブレないクリニックのスタイルを
『全体を通した基本的な考え方』『はじめから終わりまでの一貫した考え方』であるコンセプトを明確にしておくことで、常に患者様に足を運び続けてもらうことができ、集患、診療をし続けることができます。また、開業準備やクリニックの経営を進めていく中で、多くの判断をして決断を下す場面で指針となります。
このクリニックのコンセプトは、思い描く理想のクリニック像を言葉で表したものにしましょう。また、専門性や強みを盛り込んで決めていきましょう。このコンセプトに沿っているかどうかを考えることで、一貫した判断、決断を下すことができます。そしてこのコンセプトを実現するために、具体的な立地や設備、ロゴマークやイメージカラー、スタッフのスキルや人柄、雰囲気などを考えていくこともできます。
クリニックの差別化ができてくると、このクリニックが良い、このクリニックで働きたい、このクリニックで診てもらいたいという、いわばクリニックのファンになる人々が出てきます。このようなファンの方々が生まれることでファンがファンを呼び込み、様々な好循環を起こすことができます。
好循環を生み、only oneの道を突き進んでいきましょう。